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6月30日 雨

 いいかげん見るほうもウンザリだろうけど今日もコンビニのバイトだった。いや、ウンザリっつっても一番ウンザリしているのは僕なんだけどね。ほんと。あまりにコンビニに入りすぎて、悪態のバリエーションも既に尽き申した。ごめんなさい。
 ごめんなさい? なぜ僕は今謝った? 誰に対して? 現実でも始終誰かに謝罪し、インターネット上でも求められてないのに謝罪する。卑小なる存在、俺。簡単に頭を下げる俺。その胸のうちには、壮絶なる野心が……「出世のためなら、この安い頭。いくらでも下げちゃるけんね」SE音:カーーーー! (水戸黄門の印籠出すときの効果音)みたいなサクセスストーリーの始まり?
 始まらない。すげーどうでもいい。そんなことより今日はコンビニだったっつー話。今日も17歳、元ヤン娘と一緒のシフト。なんか、出会い系サイトから架空請求がよく来るみたいなこと喋ってた。いささか架空請求に関しては造詣が深い僕ですから、鼻を膨らませながら、「無視してりゃいんだよ」とか誰でもいえる一般論をアドバイスしてあげた。したら、無視するどころか、「うぜーんだよ、あたし未成年だし! 送ってくんな!」という血の気の多いメールを業者に送ってしまわれたとか。さらに聞けば、架空請求の金額はなんとたったの600円。それなのにわざわざ挑発メールを送るとは(つーか600円を架空請求する業者はなんなの?)……それじゃあ余計悪化するよ。などと偉そうに先輩面した。が、意外と大丈夫だったと彼女。むしろ向こうからの返信が高圧的だったので、ムカついた彼女は、メールを送りまくり、最後には「てめえ、慰謝料請求してやっからな!」と逆に請求してやったとのこと。したら、メールが止まって、後日、退会手続きのURLが届いたらしい。架空請求相手に逆にお金を請求したやつを見るのNumeriの人以来だ。僕も今度架空請求来たら、慰謝料請求してやります。600円ぐらい。

6月29日 大雨

 今日も今日とてコンビニのバイトですよっと。朝から。いったい毎日毎日なぜコンビニか。なぜコンビニか。工学部の4年が週5でなぜコンビニか。いくらバイトメンバーが可愛いといったってこれは許せない。時給もあがらない。
 でまあしかし。今日は日曜ですし? あいにくの大雨ということで大幅の客足低下が予想されましてラッキーってなもん。雨ふって、しかも日曜にコンビニ来るヤツなんていねーよなーとか大いにくつろいでいたら、ゴリゴリ客が来たので最悪でした。思わせぶりをするなんてホント、コンビニのヤツってサイテーなんだから。
 原因は分かってる。タスポが悪い。外の自販機でタバコ買おうとするやつが、全部レジに流れてくる。「俺、タスポ持ってねんだわー、めんどくさいんじゃて!」とか何故か怒りながらレジに突撃してくるおじいさんとかたくさんおる。めんどくさいんじゃてはこっちの台詞だ。心ではめちゃめちゃに猛り狂いながら、ニコニコ笑顔で「申し訳ありません」を繰り返す俺。なぜ俺がJTの代わりにジジイに謝らなければならないのか? これは完全にJT側の業務のはずである。JT属性の「申し訳ありません」である。JTとコンビニをなぜか時給730円で掛け持ちする俺。週五で。タスポ手当てとかつかなければやってられない。結論は時給を上げろに終始する。
 一息ついて午後3時。一緒に入った女子高生とともに、「疲れた確実に死ぬ」とか言いながらだべってたら、面白いもん見つけた。ウチのコンビニでは、なぜか虫取り網と虫取りカゴが売ってるんだけど、虫取りカゴんとこ見たら、大量の蚊の死骸が入ってた。なんかカゴんなかにマリモみたいのが入ってるなーと思ったら、蚊が数十匹単位で固まって丸く死んでる。たぶん空気穴のとこから蚊が入るんだろう。なんだこれ。道理で売れないわけだ。つーかなんでわざわざここで死ぬんだろう。もっとたくさん死に場所あるだろうに。蚊の考えることは分からん。
 なんか嬉しくなって、女子高生に見せに行ったら、「売る前から虫捕まえるとか、どんだけ高機能なんすか」とか微妙にうまい事を言われた。そのツッコミが一番日記としては正しかった。持っていかれた。
 でまあ、とりあえず蚊を出すベーっつーことで、フタを開けてトントンやったのだけど、カチカチに固まってるのか出てこない。そこで女子高生がフーっと息を吹きかけたら、大量の死蚊が宙に舞い女子高生に襲い掛かった。髪を振り乱し、「キャー」と黄色い声を出す女子高生。結論は女子高生は可愛いということに終始する。やはり終始するのだ。

6月28日 はれ

 今日は彼女とインディ・ジョーンズを観に行ってきた。非常に大味な映画だったけど、まあ楽しかった。が、彼女のほうはご立腹のようす。「ルーカスはすぐ宇宙人オチに頼る」みたいにプリプリしてご機嫌斜めだったがまあ良いだろう。内容はわりとどうでもよかった。いい意味で。
 その後、和風パスタの店でパスタ食い食い、そのままバッティングセンターに行ってきた。いつもは、彼女がいる豊橋のほうのバッティングセンターに行くのだが、今日は僕の地元ということで、地元の中学生溢れるバッティングセンターに行ってきた。
 んでコインを買ってバッティング開始。まずは彼女の番。しかし、いつもは軽々90キロを打っていた彼女が、全然打ててない。空振りの山ばかり。こういうときに、「やーん、打てないー!」とかなんとかブリブリして、彼氏が「もっと脇をしめるんだ!」とかなんとか手取り足取り指導する図みたいのがあるけど、僕らはそういうのが糞ほど嫌いなので、お互い何も言わなかった。ただストイックにバットを振り続ける彼女、それを腕を組んで見る俺。空振りの山。
 ゲーム終了。本気で悔しそうにして出てくる彼女に僕は、「しょせん豊橋レベルよ。見てな」とかなんとか野球漫画の敵キャラみたいなことを言って交代した。球速は120キロ。豊橋のバッティングセンターでガンガン打ってた球速である。ここはいっちょ、大学生パワーを見せ付けて、小中のガキンチョどもをびびらしてやらーな。
 さて、ゲーム開始。ズバン。速い。ズバン。コースが高い。高さ調節のボタンを連打する。ズバン。今度は低い。調節ボタン連打。ズバン。あれ? 豊橋の120キロなら打てるんだけどなー。ズババン。っかしーな、今シュートしたし。
 とかなんとか、色々ごまかしごまかしやって、できる匂いだけは周囲に撒き散らしておいた。多くを語ることで、空振りを目立たなくしといた。つーか俺の定説また増えたし。同じ120キロでも豊橋より僕の地元の120キロのほうが速い。つーかバッティングセンターの球速って、スピードガンなんか使わず、スタッフの裁量でやってる気がする。これはガチ。俺の中の120キロはもう少し遅いもん。遅いはずだもん。とか彼女に講釈を垂れようとしたら、彼女はこちらを見ておらず、口開けてボーっとしていたので、助かったような悲しいような。

6月27日 はれ

 四月から、電車通学だったのをバス通学に切り替えたのだけど、なんだかバスのほうが可愛い女の子が多い気がする。つーか高校の沿線を走ってるせいか、やたら女子高生が多いので本当に可愛い。といっても、女子高生以外でも可愛い人が格段に多い気がする。僕の定説、バス通学の女は可愛い。これ、絶対。ガチ。
 で、今日はつり革につかまって立ってたら、前の席に座ってたOLがめちゃめちゃ可愛かった。山田まりやと辻あずき(AV女優)を足して2で割った感じ。大人の魅力の中にそなえたほのかなロリ性というのかな。とにかくたまらん。たまらんですわ。
 しかし僕は度々、友人などからB専などとなじられます。確かにストライクゾーンは広い。森三中とか僕のアンパイヤーはストライクコールする。そこは認める。ただ、B専門ではなくて、Bでも可愛いと思うってだけで、やっぱり可愛いに越したことはない。やっぱり森三中よりは辻あずきのほうがいい。ただし性的な意味では村上も捨てがたいっちゃ捨てがたいが。
 皆はそんな僕を、半ば馬鹿にした調子で「誰見ても可愛いなんてお前は幸せだよ」と言ってきますが、しかし意外と幸せでもない。いくらストライクゾーンが広くても、試合に勝てるとは限らないのである。なんたって投手が俺じゃあな。勝てる試合も勝てなくなるってもんよ。だれか勝てそうなチームがあったら紹介よろしくおねがいします。できれば山田まりや似か、辻あずき風の巨乳の17歳とかがいいな。
 で、チラッと思ったんだけど、僕が大犯罪犯したら間違いなく、「猟奇犯の性的倒錯! 巨乳17歳がいい!」とかなんかの見出し打たれて、週刊ポストあたりにこの日記が載るね。そう思うと腹立つから、森三中村上でも可と明記してフェードアウト。
 3年後、週刊ポストの見出し――「猟奇犯のもはや誰でもいい! 曲がった性癖!」

6月26日 はれのち雨

 最近とあるサイト管理人に、「おっさんですね」ということを包み隠さず言われたのでアンチエイジングに取り組んでます。さしあたり、おっさんヒゲとかっこ悪い天然パーマを直そうということで、ヒゲ脱毛&縮毛矯正をかけました。これが吉と出るか凶と出るかは知らない。たぶん凶と出る。
 で、ストパーなんすけど、驚くほど髪が痛んだ。焼いてるんじゃないかってぐらい、アイロンをかけられた。おまけに、ブチブチと髪を抜かれたので、ストレートになった髪と相まって、すごく禿げそうな容貌になった。
 で、これだと、「Y平さん、おっさんの次は禿げですかwwww」とかなんとか、あの小憎らしいサイト管理人はおっしゃると思うので、先手を打って育毛にも取り組みました。毎朝、毎晩、サクセス! っつってサクセスをかけまくり。正直、効いてる。髪の毛に生気がよみがえりました。でも、この年で育毛に気を使うとそれはそれで、あのきりかぶの管理人は「育毛っすかwwww 必死ですねwwww」とかなんとか言ってくると思うので、最終的に僕は馬鹿にされたまま終わり死にたいです。
 まあ、見てろ。今はさらさらヘアーで、バシバシいわしてるあの管理人も、10年後ぐらいに己を思い知る。そのとき僕は、禿げ上がり始めた彼の頭にサクセスをブシブシやりながら、「taks君! サクセス! サクセス! あ、ごめんもう手遅れだった」とか嫌味の一つでも言って、勝ちを取りに行きたいです。一体勝ち負けってなんだろね。
 ただ、頭につけたサクセスが眉毛に流れてくると、非常に焦ります。ジュワーって眉毛に吸収されるわけですが、なんか眉毛が濃くなりそうで非常にいやです。そういえばCMに出てる伊藤英明なども、ごん太の眉毛をしている。サクセスを使うと、眉毛が濃くなる? まずい。見える。見えるぞ。taks君に「Y平さん眉毛両津だし! 勘吉! K平だし、K平!」となじられる僕が見えるぞ。

6月25日 はれ

 またまたまたまたコンビニのバイト行ってきた。最高だった。コンビニの業務自体は最悪なんだけど、一緒に入ったバイトの娘が相変わらず最高だった。可愛い。可愛い人しかいない。よく僕がB専だのなんだの馬鹿にする人がいるけど、ここのコンビニのバイト達だけは、世界に通用する可愛さを持っている。なんでこんな、しょうもないバイトにこんな可愛い子たちばかりが集まるのか。

 今日一緒に入った娘は、元ヤンの17歳。なんかすごい人生を送っている。主にレイプされた話をしてた気がする。あと、組長に売られそうになった話とか。
 「組長に売られそうになったって……ちなみにいくらで?」「10万です」「やっす!」だなんていうシュールな会話が終始繰り広げられていて、既にコンビニのバイトでもキャバクラでもなくて、なんかもうよく分からない空間だった。まあ可愛いから全部解決。ぼかあ、幸せです。楽しいなあ、コンビニ。可愛いなあ。

6月24日 はれ すごいあつい

 またまたコンビニのバイト行ってきた。この世で一番しょうもないコンビニのお客様と戯れながら、本当に適当に過ごした。本当に時間の浪費以外の何ものでもない。とりあえず空き時間に、生ダルをダンベル代わりに筋トレしてた。空き時間を自分のことに使わなきゃね。時間は無駄にできませんよ。
 でまあ、一応仕事もした。今日のお仕事は、新垣結衣似の女子大生アルバイターとおしゃべりすること。最高。昨日も言ったけど、マジ、金もらえて可愛い子としゃべれるなんて、話のうまい出会い系サイトだよ。
 しかも今回は、現役お嬢様大学の1年生と来たもんだ。更に言えば、不思議系の女の子。田んぼ道で蚊柱に向かってフマキラー吹くのが趣味だとか言ってた。蚊がたくさん落ちるのが好きだそうだ。もう、可愛すぎる。だって考えてもみなさいよ。新垣が田んぼ道でフマキラー吹いてたら抱きつくだろ? 男ならそうだよな。おかしいもん、頭おかしいもん。頭おかしいのが可愛いもん。これがブサイクだったら、ただのメンヘラとなじられるんだけど、新垣なら全部許される。すると、「結局男は顔しかみてないのよねー」とかクソみたいなこと言う輩がいると思うけど、そんなやつはすっ飛ばす。なら俺が、狂った目で蚊柱にフマキラーかけてやろうか。あんた方に、頭おかしいブサイクの図を見せてやろうか。あんた達はそのとき、この世の終わりみたいな顔して「キモイ」っつーぞ。きっと言うぞ。言わないとは言わせない。
 しかし俺の顔面がもこみち風になった瞬間に、「キモイ」言うてたアンさん方の発言は「助けてあげたいっ!」とかそういうポジティブムードに変わる。そうだろ? 顔面なんかいいにこしたことないんだよ。いい方がいいに決まってんだよ。「あたしは性格で見るし」あ? まだいうか。ちげーよ、それは性格「も」見るの間違いだ!
 で、新垣と楽しくお喋りした。ほんと、このまま一生勤務だったらいいのにという楽しさ。帰りがけに、ペプシブルーハワイ味ってどんな味なんすかねー、なんて言ってたから、つい買ってあげたりした。で、自分も買った。家に帰ったあと、件のブルーハワイの野郎飲んだら、本当に不味かった。ブルーレット置くだけをにおわせる毒毒しい青。ラベルの裏面を見ると、堂々と着色料がゴンゴン書かれてる。新垣も今、これを飲んでいるのだろうか。ごめんね。今度は君が好きなメロンソーダを買ってあげるよ。一つ分かったのは、僕はキャバクラで身を滅ぼすタイプだということだ。新垣ー。新垣ー。好きだ新垣ー。

6月23日 くもり

 コンビニのバイトに行ってきた。正直コンビニのバイトほどこの世に嫌いなものはないし、今は実験以外したくないのだけれど、ベテランということで、早々に辞めれるものでもなく、ダラダラ続けている。
 しかしそのベテラン様がせっかく赴いたというのに、開始30分ぐらいですることがなくなった。はっきり言って夜のコンビニは掃除しかやることがない。すると、やることを見つけろよ、なんて声も聞こえてきそうだけど、正直4年目で時給730円じゃ何もやる気にならない。かろうじてレジだけやってる感じ。いや、でも給料安ければそんな風にもなりますわい。なんで時給あげねーんだクソ。この気持ちは別に自然だろ? 特許とりまくる企業の研究者とかも、褒賞が安ければ訴訟を起こす時代ですよ。それなら僕の時給をせめて50円あげてくれ、あげないとレジしかできないっつー気持ちも許されると思うんだ。
 で、今日の主な仕事としては、バイトの女子高生とずっとしゃべることだった。いやほんと可愛い。何か喋るたびにコロコロ笑う。これはもう、ほんと、仕事ですか? って思わず自問自答した。キャバクラだよキャバクラ。ここは制服を着た本物女子高生がいるキャバクラです。あ、こういうのはイメクラっつーのかな? んでも、金もらえて女子高生と喋れるだなんて、どっかの悪徳出会い系サイトみたいじゃね? セックスもできてお金ももらえます! だなんて謳い文句。あれに近い。最高だね。ほんとサイコウ。
 しかしまあ、所詮たのしくおしゃべりした女子高生もキャバ嬢みたいなもんなので、自分のものには決してなりません。時給あげなくていいから、せめて女子高生よこせ! クソ! それがイヤならせめて20円、たのむよ、あげてよ。20円。20円だけでいいんだ……

6月22日 雨

 友人の家に行った。徹夜に近い形でウイニングイレブン10をやりまくってたら、眠くなってきて、そろそろ寝るかねみたいな空気になった。そのときに、フッと友人の本棚を見たら、大量のエロDVDがあったので、「オススメはどれ?」と聞いてみた。すると、自分とあまりに趣味が一致し、やはりこいつは友達だと思う。
 で、その後。それじゃあ鑑賞会でもひらこか、ということになり、オススメのDVD2本を見せてもらった。最高だった。最高だったので、アレをナニしたい感情になってきた。これって別に男として正常な反応だと思うので僕は別に恥じない。「やべー、オナニーしてー」みたいな感じで二人ムラムラしてた。したら「じゃあさ、僕らのうちのどちらかがとりあえず10分ぐらい寝てさ、交代でしようぜ」みたいな話になった。
 もちろん、冗談だったので、そのまま「着エロがAVよりいかにいいか」みたいな話をしたあと、普通に寝た。しかし寝れない。ギンギンである。そして友人が寝静まった後、もう無性にアレをナニしたい気分が高まってきた。なにせ前回の登板から、中四日。そろそろ溜まりに溜まってる感じだもの。でもいくらなんでも……友達の家で、そんな。
 悩んだあげく、とりあえずさっきのDVD(青木りん ※着エロ時代)を見てみることにした。すると見るだけ、見るだけ。が段々変わって、ちょっとだけやってみよう。ちょっとだけやってみようが。もう少しやってみよう。激しくやってみよう。にかわり、最後にはもうなんか立派にナニしてた。
 でもまあ、ここで注意すべきは友人である。いざ、ナニする段階になると、「こいつ、まさか起きてやしないだろな?」という疑惑がわいてきた。こいつは、こういうとき、こっそり僕のナニを見て弱みを握ろうとするやつである。フィニッシュ後、「おつかれさん」とニヤニヤ顔で目を開けてそうな、そんなお茶目ボーイな気がする。
 必然、僕の警戒心もマックスに膨れ上がるわけで、DVDを見ながら、友人の顔を見、警戒する。ナニをしながら、青木りんと友人を交互に見る。青木りんで大興奮し、友人の顔を見て起きてないことを確認、また青木りんに集中するを繰り返した。入念なる警戒、二秒に一回くらいは友人をチェックする完璧な俺。没頭中の俺は絶対見せまい。その気持ちだけで、ナニを続けてた。
 すると、青木りんでナニをしているというよりは、友人でナニをしてるような感じになったので、「最低だ、僕って」と脳内シンジ君が暴走してナニがしぼんだ。これでよかったんだ。むしろよかった。しぼんでよかった。僕は正常だった。

6月21日 くもり

 今から飲みだよ。楽しみだよー。

6月20日 雨

 今日は南部食堂でとんこつラーメンを食べた。なかなかうまい。なかなかっつってもやっぱりうまい店のラーメンと比べたら微妙なんだけど、許せる範囲の美味しさがある。なんか味が濃いっていうかその場しのぎ感があるんだけどさ。子供がこういうの好きそだなーって感じの。ほのかなインスタント臭っつーのかな。たぶんインスタントじゃないんだけど。
 でもまあ、たいがい僕はなんでも美味いと思うタチなので、美味い美味い一人でブツブツ言いながら食っとりました。麺とチャーシューを全部食べ、あとはスープのみですわ。ズズー。うまい。微妙にうまい。激しくうまくないけど、やめられない味。もう一杯ご賞味。ズズー。うまい。うますぎる。もういっぱ、ガチャリ、タプン。
 レンゲがスープに落ちた。スープの底に沈む白いあれ。はしで骨を掴むようにして、レンゲを救出するもギトギトなんだよねーレンゲ。でも、僕はスープ飲みたいわけ。あーあ、このやるせなさと言ったらないよ。
 思えば、ラーメンを食うと10回に1回くらいこうしてレンゲを落としてる気がする。一年に何回か、落としてる記憶が僕の中である。なんつーの、スープを飲んで、さあ一休みとレンゲをどんぶりの淵にひっかけようとすると、たいがい落ちる。いや僕が悪いけどさ。悪いにしても、あの小さなレンゲを引っ掛けやすい仕様にしてないって問題だよなー。
 といっても、たまーにレンゲの形が、どんぶりにひっかけるようになってるやつもあるんだよね。確かスガキヤとかそうじゃなかったか。殊勝な行いですよ。この細かい努力ですよ。つーか、現に引っ掛けがあるレンゲがこうしてスガキヤに出てるわけだから、社会的にも「レンゲはスープに落ちる」って認識されてんだよな。何も落とすのは僕だけじゃないってわけ。
 やーでも、僕はスガキヤのレンゲすらスープに沈めてた記憶もあるよ。そう来ると、「人間は愚かだよね」っつってため息吐いて思考停止するのが、あんた達のやり方?
 But、今日の僕は違ったね。失敗しても工夫をして取り返す努力、これが理系人として重要です。というのも、今日は、弁当のオニギリを包んでた、サランラップ様が手元にあったので、ギトギトレンゲも無問題。レンゲにラップをまきまきして、スープ飲んだよ。工夫の勝利。
 したら、ラップまきまきレンゲすらも、スープに落としちゃったもんで、レンゲ業界と僕は思考停止した。で、隣で、いまだに「センター試験で何点取れたか」、だなんていう蚊程も価値のない話で盛り上がってた一年生どもに、とんこつスープぶっかけるイメージで心の中で悪態をついた。あいつらのレンゲもスープに落ちますように。いや、全人類のレンゲがスープに落ちれば、この僕を馬鹿にしくさるレンゲ様もいなくなるというものだ。


6月19日 はれ

 生協の食堂で、無意識にシーザードレッシングをダバダバ大量にかける自分がいて、初めてシーザードレッシングが大好きなことに気がついた。そういえば、サラダを食うとき、自分の中で「シーザー>野菜」という図式が出来上がってる気がする。世間にはマヨラーとか言うのがいるけど、さしずめ僕はシーザードレッサーというところ? 何だかカッコいいな。世界史みたいじゃね? シーザーとかあんた。
 それになんたって、ドレッサーすからね。オシャレっすわ。ただのオシャレじゃないよ。単に着飾るだけじゃない、品位も高く、教養もある。更に立ち振る舞いもかっこいい。ドレッサーってそんなイメージがあるよね。ミスなんたらが、思ったより可愛くなかったときに「あれは品位を見たんだな」みたいなのがよくあるけど、あれと同じような感覚? 見た目より、内面評価されたものっつーのかな。ドレッサーってそんな感じだよなー分からんけどたぶん。そんなこんなで行くと、ドレッサーは紳士的イメージがあるわ。かっこいい。シーザーでドレッサーとかたまらんですわ。
 すると皆から、じゃあ「あんたは紳士なのかい?」とか問われるだろうけど、そんときは「いえ、そんな……僕なんかまだまだです」とか何とか謙遜言って紳士的にフェードアウトしておけばいいんじゃないかな。
 そんなことを、ハンバーグにシーザードレッシングかけながら思った。うまいなーシーザー。


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